
日本の四季の移ろいや自然を活かした伝統工芸品は、私たちの文化と一緒に育まれてきたもの。世界に誇る日本の手仕事である伝統工芸品を、いつもの暮らしに取り入れてみませんか?
日本は世界に誇る手仕事の国
世界の一流料理人が使う包丁などの料理道具、向こう側が透けて見えるほどの1mm/1万という薄さの金箔、100種類以上もの加工道具を生み出した工場で生産されるジーンズ、小さな町工場から製造されるNASAのロケットに使われる部品…。「物づくり大国」とよく呼ばれますが日本は昔から、技術の高さと品質に長けた手仕事の国。その手仕事は日本国内だけでなく、世界中からも必要とされるものを日々生み出しています。古くから受け継がれる日本の手仕事がいかに素晴らしいかは、世界中を旅行すれば一目瞭然でしょう。道路にあふれる日本車、カフェに使われる日本の家電や器具など、どれも日本の手仕事の技術を応用したものばかり。私たちの国の手仕事は、世界中を魅了しているのです。
伝統工芸品をあたなのライフスタイルにも取り入れて
◇若狭塗箸
400年もの伝統を持つ福井県の若狭塗箸は、日本の箸づくりの80%ものシェアを誇ると言われています。漆と一緒に貝殻や卵殻を塗って研ぎ出す工程は、なんと数十回にも及ぶそう。そのため、強度も高く長く使用できるのが特徴です。
◇大館曲げわっぱ
秋田県大館市に伝わる曲げわっぱは、江戸時代から伝わる伝統工芸品。きこりが山で加工したことから始まったと言われており、江戸時代には米を年貢として納めるかわりに、秋田杉を山から城下まで運搬させたそうです。プラスチック製のお弁当箱よりも温かみがあり、木の香りが爽やか。毎日のお弁当が楽しくなるアイテムです。
◇こけし
温泉土産として江戸時代に生まれたとされる、宮城県の伝統工芸品のこけし。宮城県内には鳴子・作並・遠刈田・弥治郎・肘折の5つの伝統こけしがあり、それぞれ形や表情に違いがあります。同じデザインでも一つ一つ表情が異なると言われるこけし。東京都内にはこけしを置いたカフェなどもあるので、実際に手に取って購入することもできますよ。
◇江戸切子
江戸時代後期に庶民たちの手によって始まった江戸切子。技巧を凝らした細かなデザインは、目を見張るものがあります。デザートの器としても、テーブルに灯すキャンドルライトのホルダーとしても、さまざまな使い方ができるところも現代まで息づく由縁でしょう。
◇越前打刃物
700年もの間受け継がれてきた福井県の越前打刃物。その歴史は農民のための鎌を製造したことが始まりとされています。江戸時代には藩の政策で保護下に置かれ、その伝統を絶やすことなく繋いできました。軽量で薄く、いつまでも鋭利で長持ちする一生物です。
伝統工芸品をモダンにアレンジしたアイテムたち
◇手ぬぐい
古くから織物の文化が盛んな日本では、風呂敷や手ぬぐいをバッグやストール、ラッピングアイテムとして、さまざまなところに使ってきました。現代風にアレンジされた手ぬぐいは、ポップな柄から伝統柄までいろいろな表情で楽しめることが魅力です。
◇熊野筆のメイクブラシ
江戸時代に農閑期を利用して始まった熊野筆づくり。今日ではその筆の品質と技術の高さに、メイクブラシとして熊野筆が大人気!チークブラシやリップブラシなど、女性なら自分用にはもちろん、贈り物にも喜ばれるアイテムです。
◇有田焼
400年もの伝統を持つ有田焼は、実は現代風にアレンジされていることも多いアイテム。スウェーデンを代表する陶器作家のリサラーソンとのコラボや、有田焼を現代解釈したブランドもいっぱい。最近では100均でも有田焼の器を手に入れることが可能です。
まとめ
毎日の生活に取り入れたい、日本の伝統工芸品についてご紹介しましたが、いかがでしたか?日本の伝統工芸品は時代が変わっても、私たちの暮らしにしっくりと馴染むものばかり。丁寧な手仕事を暮らしに取り入れて、大人でシックなライフスタイルを目指してみてはいかがでしょうか。